エルガーの『ため息(ソスピーリ)Op.70』は、1914年に作曲された弦楽合奏とハープ(またはオルガン)による短い楽曲です。当初は軽やかな小品として構想されましたが、第一次世界大戦の開戦直前という時代背景から、哀しみや不安が込められた深く感傷的な作品となりました。タイトルの『Sospiri』はイタリア語で「ため息」を意味し、作品全体を通じて静かな嘆きのような旋律が美しく織り込まれています。
1966年7月14日〜16日に録音されたサー・ジョン・バルビローリ指揮、ニュー・フィルハーモニア管弦楽団の演奏は、作品の持つ繊細な抒情性や哀愁を丁寧に表現し、現在でも名演として高く評価されています。
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